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Brussels Beer Project           2023-5-22 【ビール】
「常にビールにイノベーションを」醸造所&カフェ 
ブリュッセルのダウンタウンに位置する、「Brussels Beer Project (ブリュッセルビアープロジェクト)」という醸造所兼カフェに行ってきました。2013年設立のまだ若い醸造所です。「B」のロゴがスタイリッシュですが、ロゴだけでなく、醸造所もスタイリッシュ。入り口は意外とこぢんまりとしていて、奥に醸造設備があるなんて想像出来ない雰囲気です。



中に入ると、オシャレで気取らない空間が広がっていました。椅子はビールのケース、クッションは原材料の空き袋、そして花瓶はビールの空き瓶。肩肘張らずにビールが楽しめる、そんなカジュアルな醸造所です。

店の奥にある醸造スペースでは、近代的な設備の中、今風な感じの若者たちがビール造りをしていました。メンバーは全部で10人、まるで大学のサークルのよう。醸造スペースへの横には大きなテーブルがいくつかあり、醸造風景を横目にビールを飲めるようになっています。入り口のビアサーバー付近もいいけれど、麦汁の匂いを嗅ぎながらビールを飲みたい方はぜひこちらでどうぞ。

<入口付近のカフェスペース>

<沢山の樽出しビールを揃えています>

<奥の醸造スペース>

ぱっと入っただけではオシャレな今時の醸造所カフェといった感じですが、実はここの醸造所、とってもユニークなんです。

ユニークな点はいくつかあるのですが、一言で言うと「みんなのビール」であるという点でしょうか。というのは、クラウドファンディングという仕組みをとっていて、投資者を募り(約2千人いるとか)、資金を集めて醸造をしているのです。投資の見返りは生涯に渡って、年間12本ビールが貰えること。多いのか少ないのか…?

また、定番の新商品を発売する時も投票によって決めます。4種類ほど造り、試飲会を開いてみんなのお気に入りのビールを1つ決めてもらい、それを発売するというシステム。なんと今年の新商品の投票はベルギー内に留まらず、日本でも行われました!(海外では日本のみ)

あともう一つユニークなのが、パンで作ったビールがある、という点です。ベルギーの主食であるパンは一日に多くの量が廃棄されます。その点に目をつけて開発されたのが、「BABYLONE(バビロン)」というビール。古代メソポタミアの時代、ビールはパンで作られていました。ビールは液体のパンとも言われますし、それにヒントを得て、このビールが開発されたのです。ベルギーのスーパー、Dalhaize(デレーズ)と提携し廃棄されるパンを引き取り、材料の3割をパンで代用しているそう。エコだしインパクトもあるし素晴らしい発想のビールですよね。

バビロンの他にもユニークなビールは沢山あります。というのも、Brussels Beer Projectは月に一度新商品を出すというのがポリシー。訪問した際に紹介してくれたのは、私が日本人ということで「SoleillLevant」という日本がモチーフのビール。「Soleil Levant」とはフランス語で「日出る国」といったところでしょうか。ハイビスカスや黒スグリの芽、バラを使って造った非常に面白いビールで、ラベルも日の丸カラーになっています。

ただし醸造スペースには限りがあるので、一度出た新商品は定番商品に格上げされない限り、いなくなってしまいます。Brussels Beer Projectではそれを“ゾンビビール”と呼んでおり、たまにゾンビが復活することもあるそうですよ。

ブリュッセルの新名所Brussels Beer Projectにぜひ珍しいビールを飲みに行ってみてはいかがでしょうか?

(オリジナル記事作成日:2016-10-24)



【Brussels Beer Project】
住所:Rue Antoine Dansaert, 188, 1000 Brussels
営業時間:SHOP:火~土 14:00-20:00、日 13:00-18:00、月 休み
Bar:火~木 17:00-23:00、金 13:00-23:30、土 14:00-23:30、日・月  休み
HP:http://www.beerproject.be/en/sections/1-the-project

ブリュッセルとパリに支店あり  




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