ベルギーでのベルギービールの情報です。 |
デュポン醸造所 |
ワロン地方にある醸造所、Brasserie Dupont(デュポン)のご紹介です。 Dupont醸造所は、エノー州に位置し、1844年から醸造と農業を営んでいる歴史のある醸造所です。現在のデュポン一族になったのは、1920年からで、それ以来、家族経営の小規模かつ伝統的な醸造を続けています。従業員は全部で27人、醸造に携わる人は10人ちょっとというマイクロブリュワリーです。 現在のオーナーはとても意欲的で、設備投資をし、今風に醸造所をリニューアル、さらにBio(有機)の認証を受けたビールをベルギーで初めて醸造しました。海外向けマーケティングにも成功し、アメリカを始めとし、日本などに生産量の40%を輸出しているそう。「世界でもっとも優れた醸造所10選」にも選ばれました。 そんなDupont醸造所でぜひ飲んで頂きたいのはSaison (セゾン) ビールという夏にぴったりな爽快なビール。 まず「Saison(セゾン)」とはフランス語で「季節」という意味。英語では「Season(シーズン)」です。 このビールは、元々、ベルギーの一大穀倉地帯であるエノー州で、繁忙期の夏にやってくる季節労働の農民用に提供されていたビールでした。よって「季節ビール」というネーミングになっています。醸造は冬の農閑期。夏までビールを持たせるために、保存料としてホップを沢山使っているためホッピーなビールとなっています。また、農作業中に喉の渇きを潤すために飲むものなので、アルコール度数も低め。当時は「うちの農場はビールを○リットル出すよ」、なんて競い合って季節労働者を呼び込んでいたそうです。夏の農作業中にこのビールを飲んだらとても美味しそうですね。 「セゾン(季節)ビール」と言うと、クリスマスビールと間違えられてしまうこともありますが、上記の背景で造られたビールなので、爽やかな香りと酸味、ホップの苦味が特徴的な、低アルコールの夏にぴったりなビールです。 Dupont醸造所では、毎月第一土曜日の午前中に3言語対応の醸造所ツアーを開催しています(英語、フランス語、オランダ語)。 醸造所に着くと、醸造学を勉強している学生さんとオーナーの娘さんがガイドをしてくれました。醸造所ツアーは所要時間約1時間で、醸造工程順にビールの基本的な知識とともに、Dupont醸造所のあれこれを織り交ぜて説明をしてくれました。そして、最後は立ち飲みのBarスペースで試飲タイム。好きなビールを3種類選んで、おつまみにはDupont醸造所のチーズを貰えます。 私たちが試飲に選んだのは、まずは上述のセゾンビール。Dupont醸造所は3種類のセゾンビールを造っています。今回は、定番の「Saison Dupon」とスペシャルな「Saison Dupont (Cuvee Dry Hopping)」を飲み比べ。Cuvee Dry Hoppingには、「ドライホッピング」というホップの花を添加する工程が追加されており、より強くホップの香りを感じることが出来ました。 次は、Dupont醸造所の看板商品で、ベルジャンエールの「Moinette」というビール。ブロンド、アンバー、ブルーンの3つのラインナップがあります。他にもピルスナータイプのものや、新年のお祝いにぴったりなビール「Bons Voeux(Best Wishes という意味)」もありますので、ぜひ色々試してみてください。 試飲を楽しんだあとは併設のショップお土産のDupont醸造所6本セットをゲット。しばらく家でもDupontのビールが楽しめそうです。
*醸造所には併設のカフェはなくショップのみ営業しています。見学日以外に訪れる場合は、ショップでお買い物はできますが、このビールを飲む場合は、すぐ近くのブラッスリー「La Forge」へ行ってみてください。食事もできます。 |
【BRASSERIE DUPONT SPRL】 |
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